鹿児島県の農業で技能実習を行っていた企業が出入国管理及び難民認定法違反、出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為を行ったとして、5 件の「技能実習計画の認定取り消し処分」を受けました。

技能実習制度運用要領より抜粋 技能実習では一度認定された技能実習計画であっても、認定計画に従って技能実習を実施していない場合や、認定基準を満たさなくなった場合、実習実施者が欠格事由に該当することとなった場合、主務大臣が行う立入検査を拒み妨害等した場合、改善命令に違反した場合、入管法令や労働関係法令に違反した場合等には、認定の取消しの対象となります。技能実習計画の認定が取り消されると、技能実習を行わせることができなくなり、現在受け入れている技能実習生の受け入れも継続できなくなります。また、認定の取消しを受けた旨が技能実習機構のホームページ上で公示されることとなり、不適正な受入れを行っていることが周知の事実となるほか、取消しの日から5年間は新たな技能実習計画の認定が受けられなくなります。

技能実習計画の認定取り消しまで

  1. 技能実習機構、出入国在留管理庁 調査
  2. 技能実習機構、出入国在留管理庁より改善命令
  3. 改善命令に従わない、改善措置を講じても適正な措置であると認められない、若しくは違反行為を繰り返し起こす、 期 限内に命じられた項目について改善措置を講じない

(認定取り消しになる内容)※悪質であると判断された場合

  • 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていない
  • 規定による報告、若しくは帳簿書類の提出・提示をせず、若しくは虚偽の報告、若しくは虚偽の帳簿書類の提出・提示
  • 質問に対して答弁をしない、若しくは虚偽の答弁をする

技能実習計画の認定取り消しにならないために

全国でも今年に入り件の認定が取り消されておりますので、以下の点に注意して技能実習を行っていただければと存じます。

  • 指摘を受けないよう技能実習機構に提出した書類に沿って技能実習を行う
  • 法令を遵守する(技能実習法、入管法、労働基準法など)
  • 技能実習機構の監査後に「改善勧告書」「改善指導書」が発行され、「改善報告書」の提出を求められた場合は、速やかに書類を提出し (期限厳守)、提出した内容に沿って即時是正するようにする。

※「改善勧告書」「改善指導書」が発行された場合は弊組合へ必ずご相談頂きますようお願いいたします。

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