外国人技能実習生を受け入れるためには、「技能実習計画」の認定を受ける必要があります。技能実習計画認定は、実習内容や指導体制、宿泊施設などが制度の基準を満たしているかを確認する重要な手続きであり、適切な準備が認定取得への第一歩となります。
本記事では、技能実習計画認定に必要な書類や申請時のポイント、認定までの流れについて分かりやすく解説します。また、アジアアグリ協同組合が企業様の申請をどのようにサポートしているかもご紹介します。
目次
技能実習計画認定とは
技能実習計画認定とは、外国人技能実習生を受け入れる際に作成する「技能実習計画」が、技能実習法や運用要領に適合しているかを確認するための認定制度です。
申請では、実習生が計画的に技能を習得できる内容となっているか、適切な指導体制が整備されているか、宿泊施設など生活環境に問題がないかなどが審査されます。
認定を受けることで初めて技能実習を開始できるため、企業様にとって非常に重要な手続きです。
技能実習計画認定に必要な主な書類
企業や職種によって提出書類は異なりますが、一般的には次のような書類が必要になります。
- 技能実習計画認定申請書
- 雇用条件書
- 雇用契約書
- 技能実習責任者・指導員・生活指導員に関する書類
- 宿泊施設の見取り図
- 登記事項証明書
- 役員に関する書類
- 労働保険・社会保険加入状況が確認できる書類
- 時間外・休日労働協定届(36協定)
- 就業規則
- 決算書
など
※職種や企業の状況によって追加書類が必要になる場合があります。
技能実習計画作成で重要となる「業務区分」
技能実習計画では、実習内容を制度で定められた割合に沿って構成する必要があります。
技能実習制度では、実習生が計画的に技能を習得できるよう、実習内容を「必須業務」「関連業務」「周辺業務」の3つに区分して技能実習計画を作成します。
必須業務
必須業務とは、実習職種・作業の技能を習得するために中心となる業務です。技能実習制度の目的である「技能等の修得」を達成するために最も重要な業務であり、実習時間全体の2分の1以上を必須業務に充てる必要があります。
関連業務
関連業務とは、必須業務と密接に関連し、技能の習得を支える業務です。必須業務を円滑に行うために必要な作業が該当しますが、技能習得の中心となる業務ではありません。そのため、実習時間全体の2分の1以下と定められています。
周辺業務
周辺業務とは、実習職種に付随して行われる補助的な業務です。職場環境を維持したり、業務を円滑に進めたりするために必要な作業ですが、技能の習得を主な目的とするものではありません。そのため、実習時間全体の3分の1以下とする必要があります。
業務区分が定められている理由
技能実習制度は、外国人材に日本の技能・技術・知識を習得してもらい、帰国後にその技能を母国の発展に役立ててもらうことを目的とした制度です。
そのため、補助作業や単純作業だけに従事することがないよう、必須業務を中心とした実習計画を作成し、関連業務や周辺業務との割合を適切に管理することが求められています。
また、技能実習計画は認定を受ければ終わりではありません。実際の技能実習においても、認定された計画に沿って実習を実施することが重要です。そのため、計画作成の段階で実際の業務内容や時間配分を十分に確認し、無理のない実習計画を作成することが大切です。
業務区分を適切に設定することが重要
技能実習計画では、それぞれの業務区分が制度の基準に適合しているか審査されます。業務内容や時間配分が適切でない場合には、認定申請時に補正を求められることがあります。
また、技能実習開始後の監査においても、認定された技能実習計画どおりに実習が実施されているか確認されます。計画と実際の業務内容に大きな違いがある場合は、改善指導の対象となる可能性もあるため、実態に即した計画を作成することが重要です。
安全衛生に関する実習も必要
必須業務・関連業務・周辺業務のいずれについても、安全衛生に関する内容を実習時間の10分の1以上含める必要があります。
これは、技能を身に付けるだけでなく、安全に作業を行うための知識や技能を習得することも技能実習制度の重要な目的の一つであるためです。職種ごとの危険性や作業内容に応じて、安全教育や保護具の使用方法、災害防止に関する知識などを実習に取り入れることが求められます。
| 業務区分 | 基準 |
| 必須業務 | 実習時間全体の2分の1以上 |
| 関連業務 | 実習時間全体の2分の1以下 |
| 周辺業務 | 実習時間全体の3分の1以下 |
技能実習計画の審査基準や実施計画書のモデル例については、下記の厚生労働省ホームページをご参照ください。
mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/global_cooperation/002.html
指導体制の整備も重要なポイント
技能実習計画には、実習生を支える体制を整える必要があります。
技能実習責任者
実習全体を管理し、技能実習が適切に実施されるよう統括します。
技能実習指導員
実習生へ技能を指導する担当者です。担当する職種について5年以上の実務経験を有していることが求められます。
生活指導員
生活面での相談や日本での生活ルールの指導など、実習生が安心して生活できるよう支援します。
アジアアグリ協同組合では、ご提出いただく資料をもとに、必要な要件を満たしているか確認し、適切な申請ができるようお手伝いしています。
宿泊施設の確認
技能実習生が安心して生活できるよう、宿泊施設にも一定の基準があります。
主な確認項目は次のとおりです。
- 1人当たり4.5㎡以上の寝室面積
- 鍵付きの個人収納設備
- 冷暖房設備
- 消火器などの防火設備
- 適切な衛生環境
申請時には宿泊施設の見取り図なども提出します。
事前に必要事項を確認しておくことで、申請をスムーズに進めることができます。
技能実習生受入れまでの流れ
技能実習生の受入れは、一般的に半年程度かけて進められます。ただし、審査状況や送り出し国での手続きなどによって期間は前後します。
① 募集・面接・雇用契約
企業様の希望条件を整理し、送り出し機関との調整を行います。採用後は雇用契約を締結します。
② 技能実習計画認定申請
必要書類を準備し、技能実習計画を作成・申請します。
③ 在留資格認定証明書(COE)申請
技能実習計画の認定後、出入国在留管理庁へ在留資格認定証明書を申請します。
④ ビザ取得・入国
査証取得後、日本へ入国します。
⑤ 入国後講習
入国後は、日本語や日本の法令、安全衛生などについて160時間以上の講習を受講します。
講習終了後、企業様へ配属となります。
※スケジュールの留意事項
上記の期間は一般的な流れを示した目安であり、実際の申請時期や各行政機関(機構・入管・大使館等)の混雑状況、送り出し国の情勢や現地手続きの進捗、あるいは書類の不備による再提出等が発生した場合、さらに時間を要する可能性があります。
技能実習開始後に企業様が行うこと
技能実習開始後も、適正な実習を継続するために次のような対応が必要です。
- 認定された技能実習計画に沿った実習の実施
- 指導体制の維持
- 技能実習日誌など各種帳簿の作成・保存
- 実施状況報告書の提出
- 監査への対応
- 実習生が安心して働ける環境づくり
制度を適切に運用することで、企業様・実習生双方にとって安心できる受入れにつながります。
技能実習修了後のキャリア
技能実習修了後の進路には、主に「第3号技能実習への移行」と「特定技能1号への移行」の2つがあります。
第3号技能実習への移行
技能実習2号を適正に修了し、一定の要件を満たした場合には、第3号技能実習へ移行することができます。第3号技能実習へ移行すると、さらに技能実習を継続することができ、企業様にとっては経験を積んだ実習生に長く活躍してもらえるメリットがあります。
ただし、第3号技能実習へ移行するためには、**受入企業(優良実習実施者)だけでなく、監理団体も優良監理団体として認定を受けていることが必要です。**どちらか一方だけが優良認定を受けていても、第3号技能実習へ移行することはできません。
アジアアグリ協同組合は、外国人技能実習機構の基準を満たした優良監理団体として認定を受けており、受入企業様が優良実習実施者の要件を満たした場合には、第3号技能実習への移行にも対応できる体制を整えています。
特定技能1号への移行
また、技能実習2号を良好に修了した実習生は、一定の要件を満たすことで在留資格「特定技能1号」へ移行することもできます。
技能実習で身に付けた技能や経験を生かして継続して活躍してもらえることは、企業様にとって人材確保の面でも大きなメリットとなります。企業様の状況や今後の採用計画に応じて、第3号技能実習または特定技能1号への移行を検討することができます。
よくある質問
Q. 技能実習計画の認定にはどれくらいかかりますか?
通常は約2〜3か月程度ですが、申請内容や審査状況によって前後します。
Q. 書類に不備があった場合は?
補正依頼が行われます。
補正が遅れると入国スケジュールも遅れる可能性があります。
Q. 技能実習計画の内容は変更できますか?
変更内容によっては変更認定申請や届出が必要になります。
アジアアグリ協同組合がサポートします
技能実習計画認定では、多くの書類を準備し、制度に沿った計画を作成する必要があります。
アジアアグリ協同組合では、
- 必要書類のご案内
- 技能実習計画作成のサポート
- 申請前の書類確認
- 受入れまでのスケジュール管理
- 受入れ後の各種手続きや監査対応
など、企業様が安心して技能実習生を受け入れられるよう継続的にサポートしています。
技能実習制度は、事前準備がその後の円滑な受入れにつながります。受入れをご検討中の企業様は、お気軽にアジアアグリ協同組合までご相談ください。
