食鳥処理加工業
鹿児島県出水市
インドネシア
8名
有限会社山下食品様について
有限会社山下食品様は、1975年の創業以来、業務提携企業との連携を通じて、食肉加工業を営んでこられました。
また、創業当初より30年以上にわたり継続的に障害者雇用支援に取り組まれており、その功績が認められ表彰も受けていらっしゃいます。
平成26年には、この取り組みをさらに発展させるため、関連会社を設立し、地域における障害者の雇用創出にも尽力されています。
さらに、従業員が働きやすい環境づくりの一環として、企業主導型の託児所を開設するなど、「人材は企業にとって最大の財産」という理念のもと、企業独自の取り組みを積極的に推進されています。

技能実習生を受け入れる前と後で、どのような変化がありましたか?
当社が位置する地域では慢性的な人材確保の課題を抱えておりましたが、技能実習制度を通じて、母国では習得が難しい高度な技術や知識を実習生に伝える機会を設けることで、現地の人材育成・国際貢献に寄与すると同時に、社内においても業務の見直しや効率化が進み、結果的に生産性の向上にもつながっています。
また、技能実習生を受け入れるにあたり、各部門で「誰にでも分かる」業務マニュアルの整備や連携方法の見直しを行ったことで、実習生だけでなく、他の従業員一人ひとりの業務への理解や付加価値も高まりました。その結果、職場全体の成長や一体感の醸成につながっています。
技能実習生とのコミュニケーションで工夫されていることがあれば教えてください。

以下のような取り組みにより、実習生との良好なコミュニケーションを築くよう努めています。
- 実習生が業務上や生活面で抱える疑問や悩みを、すぐに相談できる環境づくりを大切にしています。
- 仕事や生活に関するルールをまとめたマニュアルを、母国語で作成しています。
- 社内イベントを通じて日本の文化に触れてもらう機会を設け、実習生と従業員が積極的に交流できる場をつくることで、仕事へのモチベーション向上にもつなげています。
外国人技能実習生の受け入れを検討されている企業様へのアドバイスをお願いします。

生活環境や言葉の違いなど、外国人実習生の受け入れには様々な配慮が必要ですが、基本的に「新しく入社して働き始める」という点では、日本人も外国人もスタートラインは同じだと考えています。
企業として、技能実習生を単なる労働力ではなく「一人の人間」として真摯に向き合い、誠実に対応することで、実習生もそれに応え、意欲的に取り組んでくれます。そうした姿勢は他の従業員にも良い刺激となり、職場全体の雰囲気がより良くなるなど、多くの気づきや学びを得られる貴重な機会となります。
ただし、受け入れには十分な準備期間が必要です。受け入れにあたっては、企業として明確な計画を立て、実習生にとっても働きやすい環境を事前に整えることが重要です。
また、現在の制度では、技能実習終了後に「特定技能1号・2号」など、さまざまな選択肢があります。将来的に自社での継続的な雇用を目指すのであれば、企業としての方針や価値観を全従業員にしっかりと共有し、実習生もその一員として共に働いていけるような現場づくりを心がけていただきたいと思います。
受け入れに際しては大変なこともあるかと思いますが、実習生の存在は、企業にとってかけがえのない財産となるはずです。