技能実習制度は、日本国内の企業が海外の労働者を受け入れ、技術や知識を伝えることを目的としています。しかし、技能実習生を受け入れるためには、法令に基づいた厳格な条件を満たす必要があります。本記事では、技能実習生を受け入れる企業が遵守すべき条件や準備事項について詳しく解説します。

技能実習生の受け入れ企業の条件・必要な準備・資格

技能実習生を受け入れる企業は、以下の条件を満たし、適切な環境を整える必要があります。

宿舎の用意

技能実習生には、生活の基盤となる宿舎を用意することが必須です。宿舎は安全性、衛生状態、プライバシーの確保が求められます。また、以下の点に注意が必要です。

部屋の広さ

一人当たり最低限の広さを確保。
※一人に付き4.5㎡必要

設備の整備

寝具、キッチン、シャワー、トイレなどの基本設備を提供。

安全性

火災報知器や避難経路の設置など、安全基準を満たしていること。
※外国人技能実習機構より特に重要視されているのが『金庫・消火器・火災報知器』
金庫の大きさは自由だが貴重品が入る大きさ、固定できることが重要
消火器は使用期限が過ぎていないこと

技能実習責任者・技能実習指導員・生活指導員の配置

技能実習制度では、企業に以下の役割を担う担当者を配置することが求められます。

  1. 技能実習責任者: 技能実習全体の管理・監督を行う。
  2. 技能実習指導員: 技能実習生に対して具体的な技能の指導を行う。
  3. 生活指導員: 技能実習生の日常生活をサポートし、相談窓口としての役割を果たす。

技能実習日誌の作成

技能実習日誌は、技能実習生が習得した技術や作業内容を記録するもので、定期的に作成する必要があります。この日誌は、技能実習生の進捗状況を把握するために非常に重要です。

給与は最低賃金以上

技能実習生に支払う給与は、最低賃金以上である必要があります。また、労働時間や残業手当、休日手当など、労働基準法に基づいた適切な賃金体系を確立することが重要です。賃金に関しては技能実習法に記載があり、労働基準法に準ずると記載があります。

また労働安全衛生法には労働者を雇い入れたときは、従事する業務の安全又は衛生のための教育を行うことが定められています。この労働者には、パートやアルバイトの方や、技能実習生も該当します。

教育の内容は以下のように定められています。

(1)機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること。
(2)安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること。
(3)作業手順に関すること。
(4)作業開始時の点検に関すること。
(5)当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
(6)整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
(7)事故時等における応急措置及び退避に関すること。
(8)前各号に掲げるものの他、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項。

上記の件につきまして疑問点や不明な点等御座いましたらいつでも弊組合の担当へお聞きください。

まとめ

技能実習生を受け入れる企業は、法律で定められた条件を満たす必要がございます。

技能実習法に記載してある条件を遵守し、しっかりとした準備を行うことで、問題無く技能実習生を受入れ入れることが可能となります。具体的な手続きや詳細については、弊組合へいつでもお聞きくださいませ。